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花森安治伝(津野海太郎著)

暮しの手帖初代編集長の花森安治氏の評伝です。すごく読み応えがあり、今の日本の行方を花森氏が知ったら、それこそ卒倒するかもしれません。戦争に加担したとの反省から、再び戦争を熾さないためには、人々の暮らしがしっかりとしていないとだめだという信念を貫いた花森氏の姿が、現代ほど、光を輝かせる時はないように思います。

ちょっと肩入れしすぎ?そうかもしれませんが、この花森氏は、神戸市出身ですが、旧制松江高校に在学した「松江人」でもあるのです。著者の津野海太郎氏は、新しい者好きの神戸から、歴史に根差した生活が息づく松江での生活が、花森氏の後の活動の基礎になったと喝破します。少し長くなりますが、引用します。

「(前略)サムライや上層商人、とくべつの趣味人でもないふつうの庶民が、日常の習慣として、ごく当たり前にうす茶をすすっている。こういうおっとりした光景は神戸にはなかった。『日本人の暮しのひとつの原型が、ここにいきている』と花森は感じた。もちろん五十代になってからの整理された感想だから、若いときの感想とは多少のズレがあるだろうが、それでも大もとでは、やはりおなじように感じでいたのではあるまいか。

 同時代のアヴァンギャルド芸術運動が発見した機会や建築の『美』と、古い城下町の日常のうちに保存された伝統的な『美』と、その操法に同時に敏感に反応してしまう。(中略)この二重性は、のちの『暮しの手帖』の編集方針のうちにも、かたちを変えて生きつづけていた。だれの目にも明らかなハイカラ趣味や合理性の追求と、この国の庶民生活のうちにある、ちっとやそっとでは動かないものへの関心の共存。ここまで書いてきて、ようやく気がついた。花森安治が少年から青年になる一時期を、神戸と松江という対照的な二つの町ですごした。それは編集者としてのかれの人生にとって、なかなに重要な体験だったのである」

どうですか?花森安治と暮しの手帖のことをご存じの方は、松江での花森の生活が、こういう形で暮しの手帖に反映しているとの評価について、すごくうれしくなります。

さらに不勉強で、この本で知ったのですが、花森安治の奥さん「ももよ」さんは、松江市天神町にあった山内呉服店(いまはないそうです)の二女だそうです。ももよさんとの結婚に反対する親たちを説き伏せるために、何度も松江に来た花森氏の姿を想像すると、すごく身近な存在に感じられます。ももよさんの姉は、一畑電鉄の大谷家に嫁いだそうです。いまも花森氏のあしあとは、この松江にくっきりとのこっています。

花森安治伝

さらに下の写真は、花森氏が編集した旧制松江工高の校友誌です。今も島根大付属図書館に保存されているそうですが、正方形の形など装丁、文字の配列や見出し、レイアウトなど、後の暮しの手帖に通じる、先進性とセンスがにじみ出ています。
花森安治伝

花森氏の暮しの手帖に、松江のことを書いたエッセイ「水の町」のことも紹介しましたが、花森氏の再評価の動きにあわせて、花森氏と松江のかかわりについて、もっと知りたくなりました。

花森安治伝: 日本の暮しをかえた男花森安治伝: 日本の暮しをかえた男
(2013/11/22)
津野 海太郎

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