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渾身(川上健一)

渾身(川上健一、集英社)

出雲市出身の映画監督、錦織良成さんが、隠岐の島の古典相撲をテーマに撮影をしておられて、今年の秋にも公開される予定の映画「渾身(仮題)」の原作となった小説です。ツイッターでオススメがあったので、読んでみましたが、うーん、涙が止まりませんでした。

渾身

ストーリーは単純です。隠岐の島で、地域になじもうと相撲に取り組む若い父親が、懸命に相撲を取る。言ってみればこれだけ。小説のほとんどは、この父親が家族を背負いながら、渾身の力を振り絞って、相撲を取ります。とにかく、ちからいっぱい相撲を取ります。(ああ、この記事を書きながら、思い出し涙が出てきた)。

人にはどうしても負けられない勝負があります。その大一番。家族への思い、地域への思い、いろんなものを背負って相撲を取ります。懸命に押します、懸命に投げます、懸命にこらえます。相撲を取る場面が延々と続きますが、臨場感がすごくて、全然苦になりませんでした。まるで、映像を見ているようでした。

著者の川上氏は、青春小説ではさまざまなヒット作を生み出していますが、島根の古典相撲をテーマに小説を書いているとは、知りませんでした。

相撲って、今はスポーツとしてとられていますが、地域運営の仕組みとしての側面があることも分かります。そこに相撲がないといけない意味が…。錦織監督は、こうした島根に今も残る、純粋で、ひた向きで、温かい、隠岐の地域社会と人間を描きたかったのかも知れない、と思っていました。そうしたら、地元紙の山陰中央新報1月13日付に載っていた錦織監督のコラムに、以下のような下りがあり、うれしくなりました。

以下引用
「白い船」や「うん、何?」「RAILWAYS」の中で描いた人たちは、そのまんま日本の田舎に存在するという自負がある。今時こんな所ないよ、ファンタジーだよと言った人たちに、日本の地方にはそんな穏やかなコミュニティーが存在し、世界の範となる古(いにしえ)からの価値観がある、ということを知ってもらいたい。島根で撮った4本目の映画にはそんな思いを込めた。」

はっきり言って、映画が楽しみですが、この迫力の相撲のシーンを、どうやって映像にするんでしょう。


渾身渾身
(2007/08/24)
川上 健一

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